【港区】障がいのある子どもの相談先・支援内容を徹底解説
目次
港区で障がいのある子どもの相談を始める前に
「子どもの言葉が遅いかもしれない」「発達検査を受けたほうがいいか相談したい」「放課後の居場所はどう探せばいい?」——港区にお住まいの保護者の方から、こうしたご相談が多く寄せられています。
港区には、子どもの発達・障がい支援の中核拠点として「港区立児童発達支援センター ぱお」が設けられており、0歳〜18歳のお子さんの相談・療育・放課後支援まで幅広く対応しています。さらに重症心身障害児・医療的ケア児への居宅訪問支援、重度障害児の日中一時支援(夏季)など、個別のニーズに応じた多様な支援メニューも整備されています。
この記事では、港区の相談窓口・支援サービスを年齢別・目的別に整理し、「まず誰に・どこに連絡すればよいか」が一目でわかるよう解説します。
港区の公的相談窓口と連絡先、ぱおの各サービス内容、重症心身障害児・医療的ケア児への対応、費用の目安、就学相談の手順、サービス利用開始の流れ、「親なき後」に備えた準備のポイントまで網羅しています。
相談窓口の全体像:まずどこに連絡すべきか
港区では、お子さんの発達・障がいに関する相談を複数の窓口が分担して担っています。目的・年齢・内容によって最適な窓口が変わります。まず下記の一覧で最初の連絡先を選んでください。
| 窓口名 | 主な相談内容・役割 | 所在地・連絡先 |
|---|---|---|
| 児童発達支援センター「ぱお」 | 発達・障がいに関する総合相談(0〜18歳)。療育・放課後支援・訪問支援等の中核拠点 | 港区芝5-18-2 ☎ 03-6277-3106(代表) 総合相談:03-6277-3903 |
| 各総合支所 区民課保健福祉係 |
受給者証の申請・手続き。障害福祉サービスの相談・申し込み | 芝・麻布・赤坂・高輪・芝浦港南の各総合支所 ☎ 03-3578-2111(港区代表) |
| 障害者基幹相談支援センター (障害者福祉課内) |
障害の種別・年齢を問わない総合相談。地域の相談支援体制の中核。成年後見・虐待防止 | 港区芝公園1-5-25 ☎ 03-3578-2826 |
| 発達障害者支援室 | 18歳以上の発達障害のある方・家族への相談(18歳未満はぱおが対応) | 港区芝公園1-5-25 障害者福祉課内 |
| 港区児童相談所 | 子どもの養育・虐待・非行・障がい等に関する相談(児童福祉全般) | 港区内(港区区役所に確認) |
まず児童発達支援センターぱお(☎ 03-6277-3106)に電話することをおすすめします。0歳〜18歳のお子さんの発達・障がいに関するあらゆる相談を受け付けており、必要に応じて適切な窓口・支援機関につないでもらえます。相談は予約制のため、まず電話で問い合わせてから進めましょう。
港区立児童発達支援センター「ぱお」:療育の中核拠点
港区の子ども向け発達・障がい支援の中核的な専門拠点が、港区立児童発達支援センター「ぱお」です。令和2年(2020年)4月に開設され、社会福祉法人友愛十字会が運営しています。
| 所在地 | 東京都港区芝5-18-2 |
|---|---|
| 電話(代表) | 03-6277-3106 |
| 各部門直通 |
児童発達支援:03-6277-3199 総合相談・計画相談:03-6277-3903 放課後等デイサービス:03-6277-3909 |
| FAX | 03-6277-3844 |
| 開館時間 | 月曜〜土曜 午前9時〜午後6時 |
| 施設規模 |
児童発達支援(就学前の児童):1日定員82名 放課後等デイサービス(就学後の児童):1日定員10名 |
| 対象 | 発達につまずきや遅れがあるお子さん(0〜18歳)とご家族 |
| 専門職員 | 心理士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・保育士等が在籍 |
まずお電話でお問い合わせください。初回面談の日が決まったら、相談申込書を郵送またはダウンロードのうえ記入し、当日持参します。
ぱおで受けられる主なサービス
ぱおでは、発達段階・状況に応じた多様なサービスを提供しています。0歳〜18歳(高校生)まで一貫した支援を受けることができます。
① 総合相談(0〜18歳)
発達につまずきや遅れがあるお子さんを対象に、発達に関する相談・支援を行います。電話でご相談いただいた後、施設で面談や支援を行います。面談では必要に応じて各専門職(心理士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など)がお子さんの状況を確認し、必要な支援を一緒に考えます。
たとえば次のような心配事の相談に対応しています:
- 言葉が遅い・発音が気になる
- 落ち着きがない・集団に馴染めない
- 友達との関わり方が苦手
- 身体の動かし方・手先の器用さが気になる
- こだわりが強く生活に支障がある
② 児童発達支援(3〜5歳・未就学児)
クラスごとに日々の活動の中で基本的な生活習慣を身に付け、遊びを通してさまざまな経験を積み重ねます。小さな集団の中で友達とのやりとりを通じ、集団生活に適応できる力を育てます。
| クラス形態 | 内容 |
|---|---|
| 週5日通園(日々通園) | 月〜金の毎日通園。集団生活への適応・生活習慣の確立を重点的に支援 |
| 週2日通園(指定日通園) | 月〜金のうち連続する2日間。幼稚園・保育園との同日利用が可能 |
| グループ指導 | 保育園・幼稚園に通っている3〜5歳児が対象。集団への適応を小グループで支援 |
| 個別指導 | 3〜5歳児への専門職による個別支援(言語療法・作業療法・理学療法) |
③ 0〜2歳児への個別指導・親子グループ
0〜2歳のお子さんには、専門職による個別指導と、保護者とともに参加する親子グループ(ぱお はったつのひろば)が提供されます。早期からの発達支援と、保護者への育児サポートが一体的に行われます。
④ 放課後等デイサービス(小学校〜高校生)
就学後のお子さんを対象に、グループ指導・個別指導を実施します。放課後や長期休暇中の居場所として、仲間との関わりや生活能力の向上を支援します。ぱおの定員は1日10名のため、民間の放課後等デイサービス事業所との組み合わせ利用も検討しましょう。
⑤ 保育所等訪問支援(0〜18歳)
スタッフが保育所・幼稚園・認定こども園・学校等を直接訪問し、集団生活への適応のための専門的な支援を職員に対して行います。保育所等訪問支援の相談窓口は、障害者福祉課内の発達支援センターが担当します。
⑥ 居宅訪問型児童発達支援(外出困難な重度障害児)
医療的ケアや重度の障がいのために外出が困難なお子さんの自宅に訪問して、基本的な生活習慣の形成・遊びを通じた発達支援を行います。(詳細はSection 5参照)
⑦ 障害児相談支援(サービス利用支援)
障害福祉サービスを利用するお子さん・保護者に対し、障害児支援利用計画の作成・モニタリングを行います。ぱお内の計画相談窓口(☎ 03-6277-3903)に相談できます。
年齢別・利用できる主な支援サービス
お子さんの成長段階に合わせて、利用できるサービスが変わります。現在のお子さんの状況に合わせて確認してください。
・0〜2歳:個別指導・親子グループ
・3〜5歳:通園クラス・グループ指導・個別指導
・保育所等訪問支援
・居宅訪問型支援(外出困難な場合)
・障害児相談支援(計画作成)
※3〜5歳:無償化(幼児教育・保育の無償化)
※0〜2歳:令和7年9月より無償化
・グループ指導・個別指導(ぱお)
・保育所等訪問支援(学校訪問)
・就学相談(各総合支所・教育委員会)
・障害者基幹相談支援センターへの相談
・重度障害児の日中一時支援事業(夏季)
・ぱおの総合相談(継続)
・障害者基幹相談支援センターへの相談
・就労移行支援・就労継続支援の準備
・18歳以降の成人サービスへの移行準備
・「親なき後」の準備(後述)
港区では、重度障害のある児童を対象とした夏季の日中一時支援事業の利用者を毎年募集しています(令和7年度も実施)。詳細は港区障害者福祉課にお問い合わせください。
重症心身障害児・医療的ケア児への対応
港区では、重症心身障害児や医療的ケアを必要とするお子さんへの対応も整備されています。ぱおの窓口では「重症心身障害児や医療的ケアのお子さんについてもご相談ください」と明記されており、個別の状況に応じた支援を検討してもらえます。
| 支援内容 | 詳細・窓口 |
|---|---|
| 居宅訪問型 児童発達支援 |
重度の障がいや医療的ケアのため外出が困難なお子さんの自宅を訪問して発達支援を行う。日常生活習慣の形成・遊びを通じた動作の経験・遊びの幅を広げることを支援。ぱお(☎ 03-6277-3106)に相談 |
| 障害児通所支援での 受け入れ |
医療的ケアに対応できる民間事業所も区内に存在。受給者証の取得後、各事業所に直接問い合わせ。事業所一覧は港区障害者福祉課(☎ 03-3578-2111)で確認可 |
| 重度障害児の 日中一時支援(夏季) |
夏季に重度障害のある児童を対象に実施。毎年度、利用者を募集。詳細は港区障害者福祉課へ |
| 障害者基幹相談支援 センターへの相談 |
複合的な相談・サービス調整は基幹相談支援センター(☎ 03-3578-2826)が対応 |
医療的ケアが必要なお子さんが障害児通所支援事業所を利用する場合、主治医による「医療的ケア判定スコア」の記入・提出が必要になるケースがあります。まずぱおまたは各総合支所に相談し、事業所ごとの受け入れ状況を確認してください。
利用者負担(費用)の目安
障害児通所支援の費用は、所得に応じた「負担上限月額」が設定されており、それ以上の費用は生じません。また、年齢によっては無償化制度が適用されます。
| 区分・年齢 | 負担上限月額 | 備考 |
|---|---|---|
| 3〜5歳(就学前) | 0円(無償) | 幼児教育・保育の無償化制度により利用者負担なし。ぱお公式にも「利用者負担はありません」と明記 |
| 0〜2歳 | 0円(令和7年9月〜) | 令和7年9月から国の制度で無償化 |
| 住民税非課税世帯 | 0円 | 所得が低い世帯は就学後も負担なし |
| 一般①(低所得) | 4,600円 | 市区町村民税所得割額が28万円未満 |
| 一般②(高所得) | 37,200円 | 市区町村民税所得割額が28万円以上 |
おやつ代・教材費・遠足費・食費等は、利用者負担額とは別に実費請求されることがあります。各事業所に事前に確認してください。
就学前(3〜5歳)のお子さんは利用者負担が無償のため、家計の心配なく療育を始めることができます。就学後は世帯所得に応じた負担額となりますが、非課税世帯は引き続き無償です。
就学・教育に関する相談窓口
お子さんの就学先(通常学級・特別支援学級・特別支援学校等)の選択や、学校生活での困りごとに関する相談は、各総合支所または港区教育委員会が担当します。
就学相談の概要
| 相談内容 | お子さんの発達の状態・特性に応じた適切な教育が受けられる就学先を一緒に考える |
|---|---|
| 対象 | 発達の特性や状態から就学先の相談を希望している保護者。特別支援学校・特別支援学級・通級指導学級等への就学を希望するお子さんは必ず就学相談が必要 |
| 申込・問い合わせ | 港区教育委員会(各総合支所の教育担当へ)。説明会(年1回程度)が実施されるため、広報みなとや区ホームページを確認する |
| 転学相談 | 現在、小学校・中学校に在籍するお子さんの転学相談は随時受け付け |
特別支援学校・特別支援学級への入学を希望する場合、小学校入学の約1年前(年長の秋頃)には就学相談を開始するのが一般的です。締め切りがあるため、早期に港区教育委員会に問い合わせてください。
就学先の種類
| 就学先 | 対象・特徴 |
|---|---|
| 通常学級+通級指導 | 通常学級に在籍しながら、週数時間「通級指導学級」で個別・小集団指導を受ける形。言語・情緒・学習障害等の課題に応じた指導が受けられる |
| 特別支援学級 | 知的障害・自閉症・情緒障害・肢体不自由・病弱等の学級が区内小中学校に設置。少人数でのきめ細かい指導が特徴 |
| 特別支援学校 | 重度の障がいがあるお子さんが対象。東京都立の特別支援学校が利用できる。スクールバスによる通学も可能 |
サービスを利用するまでの流れ
港区で障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス等)を利用するには、通所受給者証の取得が必要です。以下の流れで進めましょう。
港区内には区立のぱお以外にも、複数の民間障害児通所事業所があります。港区の障害福祉サービス事業所一覧(区ホームページに掲載)から児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所を確認し、見学・空き状況を直接問い合わせましょう。複数の事業所を併用することも可能です。
「親なき後」を見据えた早めの準備について
障がいのあるお子さんをお持ちの親御さんにとって、「自分が亡くなった後、この子はどうなるのか」という不安は常に心の中にあるものです。この「親なき後問題」は、日常の支援体制が整ってきた段階から、早めに準備を始めることが何より重要です。
- 任意後見契約の締結:親が元気なうちに、信頼できる後見人候補を自分で指定しておく(公正証書で締結)
- 家族信託の設計:財産の管理・運用を信頼できる家族に委ねる仕組みをつくる
- 遺言書の作成:誰に・何を・どのように使ってほしいかを法的文書で残す
- 「親なき後ノート」の作成:支援者・医療情報・財産情報・お子さんの好みや緊急時対応をまとめた引き継ぎ文書を整備する
- グループホームへの早期登録:待機期間が長いため、親が元気なうちから複数箇所に見学・登録する
- 相談支援専門員との連携強化:「親なき後」を見据えたサービス等利用計画をぱおの計画相談窓口と一緒に作成する
障害の種別・年齢を問わない総合相談に対応しており、成年後見制度に関する支援・連携も行っています。まず☎ 03-3578-2826(障害者基幹相談支援センター)にお問い合わせください。
認知症の診断が下りてからでは、これらの法的手続きが行えなくなります。また、遺言書・家族信託・後見制度は福祉の窓口ではカバーできない法律・税務の専門領域です。行政書士・司法書士・税理士などの専門家に相談することで、法律・税務・福祉の各面をまとめて整理することができます。
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