おひとりさまの終活は何歳から始める?|50代・60代・70代で準備すべきこと一覧
この記事の結論
おひとりさまの終活は「早ければ早いほどいい」が結論です。具体的には50代のうちに「情報整理・専門家探し・遺言書作成の検討」を始め、60代で「遺言書・死後事務委任・任意後見の三点セットを完成させ」、70代で「見直し・追加準備・見守り体制の確立」が理想的なスケジュールです。最大のリスクは「認知症になってから気づくこと」で、判断能力が低下すると遺言書・任意後見契約など全ての重要な契約が結べなくなります。「今が一番元気な状態」という意識で、今日から一歩を踏み出すことが最も重要です。
目次
なぜ早めに始めるべきか:「手遅れ」になる前に
「まだ元気だから終活は早い」と感じている方こそ今すぐ始めるべき理由があります。
📋 「後回し」が致命的になる理由
| 認知症になると 全ての契約が できなくなる |
遺言書・任意後見契約・死後事務委任契約は「判断能力がある状態」でなければ作成・締結できません。認知症が進行してからでは全て手遅れです。日本人の認知症発症率は75歳以降急増し、85歳以上では約4割が認知症とされています |
|---|---|
| 突然の事故・ 病気で動けなく なることがある |
脳卒中・心筋梗塞・交通事故等で突然判断能力を失うリスクは何歳でもあります。「まだ大丈夫」と思っているときに準備しておくことが唯一の方法です |
| 身元保証サービスへの 加入に年齢制限がある |
身元保証サービスは健康状態・年齢によって加入を断られることがあります。特定の疾患がある・年齢が高い場合は審査通過が難しくなる場合があります。元気なうちに加入しておくことが重要です |
| 専門家を選ぶ 時間が必要 |
信頼できる行政書士・身元保証サービス等を選ぶには複数の事務所に相談・比較する時間が必要です。緊急性がない状態で余裕を持って探すことで、より良い選択ができます |
❗ 認知症発症後に「終活したかった」と気づいても遅いのです。
終活の準備は「元気で判断能力がある今しかできない」ものがほとんどです。「もう少し後で」という気持ちが最大の敵です。
終活の準備は「元気で判断能力がある今しかできない」ものがほとんどです。「もう少し後で」という気持ちが最大の敵です。
💡 この記事でわかること:
年代別(50代・60代・70代・80代以降)に何を準備すべきかの具体的リスト、年代ごとの優先順位と理由、「今の自分」がまず最初にやるべき一歩のチェックリストまで解説しています。
年代別(50代・60代・70代・80代以降)に何を準備すべきかの具体的リスト、年代ごとの優先順位と理由、「今の自分」がまず最初にやるべき一歩のチェックリストまで解説しています。
終活準備のタイムライン:年代別の理想的なスケジュール
おひとりさまの終活を年代別のタイムラインで整理します。
50代:基盤づくり
60代:完成・実行
70代:見直し・強化
80代以降:維持・対応
| 年代 | この時期の状況 | 優先してやること |
|---|---|---|
| 50代 | まだ体力・判断力ともに十分。仕事・収入がある。ゆっくり考える余裕がある | 情報収集・財産の見える化・専門家との相談・基本的な整理(不要な保険解約等) |
| 60代 | 退職前後・収入が変わる時期。老後の生活費を考え始める。判断能力は十分 | 遺言書・死後事務委任・任意後見の三点セット作成。葬儀・納骨の決定・生前予約 |
| 70代 | 体力・健康状態の変化が出始める。認知症リスクが現実的になる | 三点セットの見直し・見守り契約開始・身元保証の確認・デジタル終活・施設入居の研究 |
| 80代以降 | 身体的・認知的な変化が顕著になることが多い | 既存の契約の維持・見守り担当者との連携強化。新規の複雑な契約は難しくなってくる |
50代でやること:情報整理・専門家探し・基盤づくり
50代
基盤づくり期
「まだ早い」ではなく「今が最適」。余裕を持って情報収集・整理を始める時期
📋 情報整理・財産の見える化
- 銀行口座・保険・不動産・証券口座の一覧を作成する
- 不要な銀行口座・保険・サブスクを整理・解約する
- エンディングノートを購入して「今日書ける項目」から記入を始める
- デジタルアカウント(SNS・ネット銀行等)のリスト化を始める
🔍 専門家・サービスの情報収集
- 終活・相続専門の行政書士の相談窓口を探してみる(初回相談は無料の事務所も多い)
- 近隣の永代供養墓・樹木葬等の施設を見学してみる
- 身元保証サービスの情報収集・比較を始める
💴 老後資金のシミュレーション
- 年金見込み額を「ねんきんネット」で確認する
- 老後の生活費・施設入居費・終活費用の概算を計算する
- 必要な老後資金が不足している場合は資産形成を見直す
📝 法的整理の検討
- 「遺言書が必要かどうか」を確認する(→ほぼ全員のおひとりさまに必要)
- 法定相続人が誰になるかを確認する(両親健在か・兄弟姉妹の状況等)
- 「財産を渡したい人・団体はいるか」を具体的に考え始める
✅ 50代の最大のメリット:「余裕を持って選べる」こと:
50代は体力・判断力ともに充実していて・時間的余裕もある最良の時期です。焦らず複数の事務所を比較・相談して信頼できる専門家を選べます。60代・70代になってから慌てて探すより格段に良い選択ができます。
50代は体力・判断力ともに充実していて・時間的余裕もある最良の時期です。焦らず複数の事務所を比較・相談して信頼できる専門家を選べます。60代・70代になってから慌てて探すより格段に良い選択ができます。
60代でやること:三点セットの完成・葬儀・納骨の決定
60代
実行・完成期
退職前後・判断能力が十分な今こそ「三点セット」を完成させる最重要の時期
📜 法的三点セットの完成(最優先)
- 公正証書遺言を作成する:財産の行き先・遺言執行者の指定。60代のうちに必ず完成させる
- 死後事務委任契約を締結する:葬儀・納骨・各種解約・遺品整理を誰に任せるかを決めて契約する
- 任意後見契約を締結する:認知症に備えて後見人を指定。60代のうちに締結することで「まだ元気な間に選べる」安心感がある
⛪ 葬儀・納骨の決定と生前予約
- 葬儀形式(直葬・家族葬等)と費用上限を決める
- 葬儀社との生前予約を検討する
- 納骨先(永代供養・散骨・樹木葬等)を決めて見学・申込みをする
- 決定内容を死後事務委任契約書に記載する
🏥 身元保証の準備
- 入院・施設入居時の身元保証人問題を解決する手段を選ぶ(身元保証サービス・任意後見人等)
- 身元保証サービスへの加入を検討する(年齢・健康状態の要件がある場合があるため60代のうちに)
💴 老後・施設費用の準備
- 退職金・年金収入・預貯金から老後資金計画を立てる
- 施設入居費用の目安(月15〜25万円)を想定して必要な蓄えを確認する
- 住宅ローンが残っている場合は繰上返済・売却の検討をする
📱 デジタル終活の実施
- スマートフォンのパスコードをエンディングノートに記録する
- 不要なサブスクリプションを解約する
- ネット銀行・証券口座の情報を整理・記録する
- SNSの死後の処理方針を決める(削除・追悼アカウント等)
⚠️ 「60代のうちに三点セットを完成させること」が終活の黄金ルールです。
70代になると健康状態の変化・認知機能の低下が始まることがあります。「判断能力が十分にある60代のうちに」三点セットを完成させることが、おひとりさまの終活において最も重要なマイルストーンです。
70代になると健康状態の変化・認知機能の低下が始まることがあります。「判断能力が十分にある60代のうちに」三点セットを完成させることが、おひとりさまの終活において最も重要なマイルストーンです。
70代でやること:見直し・追加準備・見守り体制の確立
70代
見直し・強化期
三点セットを持っている人は見直しを・まだの人は今すぐ着手を。見守り体制の確立が急務
🔄 既存の契約の見直し・更新
- 遺言書の内容を見直す:財産の変動・関係者の変化(受遺者が先に亡くなっていないか等)を確認して必要なら改訂する
- 死後事務委任・任意後見の受任者が引き続き対応可能かを確認する
- 葬儀社との生前予約内容・納骨先の状況を確認する
👁️ 見守り体制の確立(最重要)
- 見守り契約を締結・開始する:月1〜2回の電話・訪問による状態確認。孤独死の早期発見・認知症の察知に不可欠
- 緊急連絡先(任意後見人・受任者等)が施設・かかりつけ病院に登録されているか確認する
- 異変があったときに「誰が・どこに連絡するか」のルートを整理しておく
🏠 住まい・施設の研究と準備
- 自宅での生活を続けるか・施設入居を検討するかを考え始める
- 候補の施設の見学・資料収集をする(空き待ちが長い施設は早めに申込みが必要)
- 自宅が持ち家の場合:施設入居後の自宅の扱い(売却・賃貸・国庫帰属等)を決める
🏥 医療・介護の意向整理
- 延命治療の希望を「事前指示書」または「尊厳死宣言公正証書」として残すことを検討する
- かかりつけ医と「もしものときの治療方針」について話し合う(ACP:人生会議)
- 服薬情報・持病・アレルギー等の医療情報をエンディングノートに記録・更新する
💻 デジタル終活の完成
- パスワードノートを最新の状態に更新する
- ポイント・電子マネーの残高を確認して使い切ることを意識する
- スマートフォンの機種変更時に受任者に情報を更新して伝える
80代以降:できることとできないことの現実
80代以降は体力・認知機能の変化が顕著になることが多く、新しい準備よりも「既存の体制の維持・活用」が中心になります。
📋 80代以降:できること・難しくなること
| まだできること |
・既存の遺言書・契約の内容確認・軽微な変更 ・エンディングノートの更新(連絡先・財産情報の更新等) ・見守り担当者との定期的なやり取り ・かかりつけ医・施設スタッフとの意思疎通 ・判断能力がある間は本人の意思が最優先される |
|---|---|
| 難しくなること |
・新規の遺言書・任意後見契約の作成(判断能力の問題) ・複雑な金融・不動産の処分判断 ・新しい身元保証サービスへの加入(年齢・健康状態の審査) |
| 最重要なこと | 見守り担当者・任意後見人との連絡を絶やさないこと。月1回の電話でも状態の変化を伝え続けることで、適切なタイミングで任意後見の発動・施設入居の判断につながる |
❗ 80代以降に「まだ終活をしていない」場合は今すぐ相談してください。
80代でも判断能力がある間は遺言書・死後事務委任の作成が可能です。「高齢だから今更」ではありません。ただし時間的余裕が少ないため、できるだけ早く行政書士に相談して優先順位をつけて進めることが重要です。
80代でも判断能力がある間は遺言書・死後事務委任の作成が可能です。「高齢だから今更」ではありません。ただし時間的余裕が少ないため、できるだけ早く行政書士に相談して優先順位をつけて進めることが重要です。
「今の自分」に合った最初の一歩:チェックリスト
年代や状況に関わらず、今すぐできる「最初の一歩」を確認してください。
遺言書がない人(全年代・最優先)
- 行政書士に相談の予約を入れる(今日できる)
- 財産の一覧(口座・保険・不動産)をメモ帳に書き出す
- 「財産を渡したい人・団体」を具体的に考える
遺言書はあるが死後事務委任契約がない人
- 死後事務委任の相談を行政書士に依頼する(遺言書作成と同じ事務所なら話が早い)
- 「死後にやってほしいこと」のリストを書き出す(葬儀・連絡先・解約一覧等)
- 葬儀社・納骨先の候補を調べて見学予約をする
三点セットはあるが見守り体制がない人
- 受任者(行政書士等)に「見守り契約」を追加できるか確認する
- 緊急連絡先として受任者の電話番号を病院・施設に届け出る
- 近所の人・友人に「何かあれば○○(受任者)に連絡して」と伝えておく
何も準備していない70代・80代の方
- 今日・明日中に相続・終活専門の行政書士に電話する
- 「財産の概要」「渡したい人」「葬儀の希望」の3点だけメモして持参する
- 認知症の不安がある場合はかかりつけ医にも相談する
「今日できる最初の一歩」はこれだけ:
ハートリンクグループへのお電話(☎ 0120-905-336)またはWebからのご相談申込み。
「何から始めたらいいかわからない」「費用がいくらかかるか知りたい」「自分の状況で何が必要か相談したい」—— どんなことでも初回の相談でお話しいただけます。専門家に相談するだけで「何をいつまでにやればいいか」が明確になります。
ハートリンクグループへのお電話(☎ 0120-905-336)またはWebからのご相談申込み。
「何から始めたらいいかわからない」「費用がいくらかかるか知りたい」「自分の状況で何が必要か相談したい」—— どんなことでも初回の相談でお話しいただけます。専門家に相談するだけで「何をいつまでにやればいいか」が明確になります。
よくある疑問(Q&A)
Q. 40代でも終活を始めた方がいいですか?
はい、特に遺言書については40代でも作成する価値があります。40代は「まだ早い」と感じるかもしれませんが、突然の事故・病気への備えとして遺言書を作っておくことは理にかなっています。また「財産をどう整理するか・老後のビジョンを考える」という意味では40代から始めることで老後設計全体がよりクリアになります。身元保証や任意後見は60〜70代になってからでも十分間に合いますが、遺言書と基本的な情報整理は40代から始めても早すぎることはありません。
Q. 75歳です。少し物忘れが気になり始めました。今から遺言書を作れますか?
軽度の物忘れ程度であれば遺言書の作成は可能な場合が多いですが、できるだけ早く動いてください。遺言書・任意後見契約には「遺言能力・意思能力」(内容を理解できる判断能力)が必要です。軽度の物忘れでも公証人が本人と直接対話して「内容を理解しているか」を確認した上で公正証書遺言を作成できます。ただし認知症が進むと判断能力なしと判断されて作成できなくなります。「少し心配」と思った時点が最も重要なサインです。今すぐ行政書士に相談してください。
Q. 終活を始めようと思いますが、何から相談したらいいかわかりません。どうすれば?
「何もわからない」という状態で相談に来ることが一番正解です。「財産の概要(口座・不動産の有無)」「法定相続人が誰か(兄弟・甥姪等)」「財産を渡したい人・団体はいるか」——この3点だけ頭の中で整理して(資料がなくても大丈夫)行政書士の事務所に電話・訪問してください。専門家が状況を聞きながら「何が必要か・いくらかかるか・どの順番でやるか」を整理してくれます。完璧に準備してから相談する必要はありません。
📚 おひとりさま終活シリーズ(全15記事)
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- おひとりさまの銀行口座・預貯金は死後どうなる?
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