相続の手続きで必要な“本人確認書類”まとめ|マイナンバー・免許証・住民票の使い分け

結論:相続手続きの本人確認書類は、「①顔写真付き(免許証など)」「②住所が分かる(住民票など)」「③マイナンバー(番号確認)」の3役に分けると迷いません。
金融機関・役所・保険会社は、“本人確認(身元)”“住所確認”をセットで求めることが多く、手続きによってはマイナンバー確認も必要になります。

この記事では、相続でよく出てくるマイナンバー免許証住民票の使い分けを中心に、どの場面で何が必要になりやすいかを実務目線で整理します。

※窓口(銀行・証券・自治体等)により運用が異なります。最終的には各窓口の指定に従ってください。

まず最初に:本人確認書類は「3つの役割」で考える

相続手続きで求められる本人確認書類は、実は「書類の種類」より「何を確認したいか」で決まります。

本人確認書類の3つの役割

  1. 身元確認(顔写真):この人が本人だと確認したい
  2. 住所確認:この人がどこに住んでいるか確認したい
  3. 番号確認:マイナンバー等の番号が必要(税・保険等)

だから、「免許証があるのに住民票も?」となりがちですが、窓口の目的が違うだけです。役割で考えると納得しやすくなります。

早見表:免許証・マイナンバー・住民票の使い分け

書類 役割 強い場面
運転免許証 身元+住所(記載があれば) 金融機関・保険・会社手続きの本人確認
マイナンバーカード 身元+住所+番号確認(※番号面) 本人確認セットを1枚にまとめたいとき
住民票(写し) 住所確認(世帯・続柄等の確認にも) 住所・世帯関係を公的に証明したいとき
健康保険証(資格確認書等) 住所確認の補助(写真なし) 顔写真がないため「単独では弱い」ことが多い
公共料金領収書・納税証明等 住所確認の補助 住所記載の本人確認書類が足りないとき
パスポート 身元(住所弱い) 顔写真確認。ただし住所確認が別途必要になりやすい

①顔写真付き(身元確認):免許証・マイナンバーカード等

金融機関や保険会社は、不正防止の観点から「顔写真付き」を強く求める傾向があります。

代表的な顔写真付き

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • 在留カード
  • パスポート(住所確認が別途必要になりやすい)

実務のコツ:最初から「免許証(またはマイナンバーカード)」を軸にすると、ほとんどの窓口が止まりにくいです。

②住所確認:住民票・公共料金領収書・健康保険証の扱い

住所確認は、本人確認書類に現住所が載っていないときに求められます。たとえば免許証の住所更新ができていない、パスポートしかない、などです。

住所確認で強い書類

  • 住民票:公的で強い。世帯・続柄の記載が必要かも確認
  • 公共料金領収書:補助として有効(発行からの期間指定があることも)
  • 健康保険証(資格確認書等):写真がないため“補助”になりやすい

注意:住民票は「誰の住民票か」が大事です。相続人の本人確認として求められるのか、被相続人の住所履歴として必要なのか、目的を確認しましょう。

③番号確認:マイナンバーが必要になる場面

マイナンバーは、すべての相続手続きで必須ではありません。一方で、税・社会保険・一部金融手続きでは必要になることがあります。

必要になりやすい場面(代表例)

  • 相続税申告・準確定申告など税務関係(税理士が関与する場面)
  • 一部の金融商品・保険金等での税務関連手続き
  • 公的給付(制度によっては番号確認が必要)

実務のコツ:マイナンバーカードのコピーは、表(写真面)と裏(番号面)で用途が違うので、提出先に「両面必要か」を確認してからコピーしましょう。

相続でよくある提出先別:必要になりやすい本人確認セット

代表的な窓口ごとに、要求されやすい「本人確認セット」を整理します(一般的な傾向です)。

提出先 よくあるセット 補足
銀行・証券 免許証(またはマイナンバーカード)+(必要なら)住民票 委任状・印鑑証明もセットになりやすい
保険会社 免許証等+(必要なら)住民票/番号確認 保険金の種類で追加資料が変わる
役所(証明書取得) 本人確認書類+(代理なら)委任状 取得する証明の種類で要件が変わる
税務(相続税等) 番号確認(マイナンバー)+身元確認(免許証等) 税理士の指示に従うと確実
勤務先(死亡退職) 身元確認+続柄確認資料(戸籍等) 会社規程・所定書式が優先

注意点:コピーの取り方・マスキング・有効期限・原本提示

本人確認書類は、書類そのものより「提出のしかた」で差戻しになりやすいです。

差戻しを防ぐポイント

  • コピーの範囲:両面が必要か、表面だけでよいか確認
  • マスキング:提出先が不要とする情報は隠してよいか(窓口指示が最優先)
  • 有効期限:免許証の期限切れはNGになりやすい
  • 原本提示:郵送手続きでも原本提示が必要なケースがある
  • 住民票の鮮度:発行から3か月以内などの指定があることがある

実務のコツ:先に「必要書類一覧」をもらい、“その窓口のルール”に合わせるのが最短です。

相続人が海外在住・未成年・判断能力が不十分な場合

本人確認は、相続人の状況で難易度が変わります。次のケースは特に早めの整理が有効です。

  • 海外在住:住所確認や署名証明(サイン証明)が必要になりやすい
  • 未成年:親権者の本人確認+利益相反があると特別代理人が必要になることがある
  • 認知症等:委任状が使えない場合があり、成年後見などの検討が必要になることがある

ここがボトルネックになりやすいので、「相続人の中で本人確認が難しい人がいないか」を最初に把握しておくと、全体が止まりにくくなります。

チェックリスト:このセットを用意すると止まりにくい

相続人(手続きする人)側の基本セット

  1. 運転免許証(またはマイナンバーカード)
  2. 住民票(必要になりやすい)
  3. 印鑑(実印が必要な場面がある)
  4. 印鑑証明書(金融機関で求められやすい)
  5. マイナンバー確認(必要な手続きのみ)

※「住民票の記載事項(続柄・本籍)」は提出先の指定に合わせて取得しましょう。

Q&A:マイナンバーは必須?住民票は誰の分?

Q1. 相続手続きでマイナンバーは必ず必要ですか?

すべてで必須ではありません。税務・一部金融/保険など、必要な場面にだけ求められます。提出先に「番号面まで必要か」を確認してから用意すると安全です。

Q2. 住民票は誰のものが必要ですか?

目的で変わります。相続人本人の住所確認として求められる場合もあれば、被相続人の住所履歴確認として求められる場合もあります。窓口の「何のために必要か」を確認しましょう。

Q3. 免許証がない場合はどうすれば?

マイナンバーカードがあれば強いです。ない場合は、パスポート+住民票など、身元確認と住所確認を組み合わせる形になることが多いです。

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