亡くなった後の手続きチェックリスト:葬儀後に家族が困る順
葬儀が終わったあと、家族が本当に困るのは「手続きが多いこと」よりも、“何から手をつければいいか分からないこと”です。
結論から言うと、手続きは「困る順」に並べると一気に整理できます。
- 最優先 生活を止めない(年金・健康保険・支払い・住まい)
- 次 お金の出入りを把握する(口座・公共料金・保険・カード)
- 最後 相続の判断と締切を守る(放棄3か月/準確定4か月/相続税10か月)
この記事のゴール
・葬儀後に「まず何をするか」が迷わない
・手続き漏れで損しやすいポイント(年金・保険・期限)を押さえられる
・相続放棄など“後から取り返しにくい判断”を安全に進められる
目次
1. まず全体像:手続きは「困る順×期限」で管理する
葬儀後の手続きは、ざっくり2種類あります。
- 生活を回す手続き 保険・年金・支払い・契約の名義など(早いほどラク)
- 相続の手続き 相続人確定・財産調査・遺産分割・登記・税金(期限管理が大事)
おすすめは、困る順で生活を整えながら、期限がある相続判断を同時に走らせるやり方です。
「全部終わってから相続」だと、3か月(相続放棄)の判断に間に合わず焦りが出やすいからです。
2. 図解イメージ:葬儀後に困る順ランキング(上から潰す)
【葬儀後に家族が困る順(目安)】 1位:お金の支払い(葬儀費用・家賃・施設費・医療費・公共料金) 2位:年金・健康保険・介護の「止める/切り替える」 3位:郵便物・スマホ・パスワード(請求や通知が追えない) 4位:銀行口座の相続(凍結で動かせず、引落が止まる) 5位:不動産・車・保険の名義(放置すると後で手間が増える) 6位:相続人確定・財産調査(後から相続人が増えるとやり直し) 7位:期限もの(放棄3か月/準確定4か月/相続税10か月)
ポイント
「1位〜4位」を先に整えると、心と生活が落ち着きます。
その状態で「6位〜7位」を進めると、揉めにくく、ミスも減ります。
3. 【当日〜3日】家族が最初に困ること(連絡・書類・支払い)
まずやる(困る前に潰す)
- 死亡診断書 原本の扱いに注意し、コピーを複数確保(手続きで何度も使います)
- 連絡先 親族・勤務先・施設・主治医・葬儀社・菩提寺など、必要先を一覧に
- 支払い 直近の支払い(家賃、施設費、公共料金、カード引落)をカレンダー化
この段階でのコツ
“探し物”を後回しにしない
通帳・キャッシュカード・保険証券・印鑑・スマホ(ロック解除の手がかり)・郵便物を、ひと箱にまとめます。
ここが整うだけで、後の手続きスピードが変わります。
4. 【1週間以内】役所で整える(保険・年金・世帯・葬祭費)
役所は「提出する場所」というより、次の手続きに必要な証明や切替を進める場所です。
よく出る手続き(目安)
- 7日 死亡届・火葬許可(多くは葬儀社がサポート)
- 14日 世帯主変更(必要な場合)
- 保険 国保・後期高齢の資格喪失/扶養の切替
- 年金 受給停止・未支給年金・遺族年金の相談(状況で必要手続きが分かれます)
- 葬祭費 健康保険の葬祭費(自治体・制度で名称や要件が異なることがあります)
役所に行く前に用意するとラクなもの
・死亡診断書(コピー)/本人確認書類/印鑑(認印でよい場面も)/保険証/年金関係の通知
※自治体や加入制度で異なるため、窓口で「死亡後の手続き一覧」を一緒に確認するのが確実です。
5. 【2週間以内】生活インフラ(光熱費・家賃・スマホ・サブスク)
葬儀後に困りやすいのが、引落が止まる/通知が届かないトラブルです。
ここは“相続人全員の合意”がなくても進められることが多いので、早めに整えると安心です。
優先順位(困る順)
- 住まい 家賃・管理費・固定費(引落口座・支払方法を確認)
- 光熱費 電気・ガス・水道(名義・請求先の整理、停止しない設定)
- 通信 スマホ・ネット(解約は焦らず。二段階認証で必要なことがあります)
- サブスク クレカ課金の見直し(動画・音楽・クラウド・アプリなど)
- 郵便 郵便物を見落とさない体制(転送・保管ルール)
注意点
スマホやメールは、銀行・証券・保険のログインや通知に使われます。
解約・初期化はあとで困ることがあるため、「契約の棚卸し」が終わってからが安心です。
6. 【1か月以内】お金の入口を固める(銀行・保険・証券の当たりを付ける)
相続の実務は、「財産がどこにあるか」で難易度が決まります。
1か月以内にやるべきは、残高を完璧に出すことではなく、“どこにあるか(当たり)を付けること”です。
当たりを付けるチェック
- 銀行 通帳・キャッシュカード・郵便物・スマホの銀行アプリ
- 不動産 固定資産税の通知/権利証(登記識別情報)/登記簿
- 証券 取引残高報告書/配当金通知/証券アプリ
- 保険 保険証券/年1回の契約内容のお知らせ/口座引落の履歴
- 借金 ローン明細/カード/督促・SMS/保証の契約書
相続放棄の可能性があるなら
「調査」は進めつつ、財産を売ったり使ったりする行為は慎重に。
判断期限(3か月)を意識して、負債の有無を早めに掴むことが大切です。
7. 【期限がある】3か月・4か月・10か月で必ずやること
| 期限 | やること | つまずきポイント |
|---|---|---|
| 3か月 | 相続放棄の判断(必要なら申述) | 起算点(いつから数える?)と、遺産に触ってしまうリスク |
| 4か月 | 準確定申告(必要な人のみ) | 「必要かどうか」の仕分けが遅れると間に合わない |
| 10か月 | 相続税の申告・納付(必要な人のみ) | 不動産評価・特例検討・遺産分割が間に合うか |
期限ものは、家族の合意が揃っていないと止まりがちです。
だからこそ、早めに「相続人の確定(戸籍)」と「財産の当たり付け」を進め、必要なら専門家と並走するのが安全です。
8. そのまま使えるチェックリスト(困る順・期限順)
(A)困る順チェック(上から潰す)
- 支払い 家賃・施設費・公共料金・カード引落の一覧化
- 書類 死亡診断書コピー/通帳・保険証券/スマホの手がかりを箱に集約
- 役所 保険・年金・世帯・葬祭費などの相談
- 通信 スマホ・メールは“止めずに棚卸し”
- 財産 銀行・不動産・証券・保険・借金の当たり付け
(B)期限順チェック(締切だけは守る)
- 3か月 相続放棄の要否判断(負債・保証を優先調査)
- 4か月 準確定申告が必要か仕分け(給与・事業・不動産収入など)
- 10か月 相続税が必要か概算→必要なら評価資料の収集
家族会議で話す順番(揉めにくい)
①「期限がある判断があるか」(放棄・申告)→ ②「財産の全体像」→ ③「分け方」→ ④「登記・名義変更」
順番を守るだけで、感情のぶつかりが減りやすくなります。
葬儀後は、気持ちが追いつかない中で手続きを進めることになります。
だからこそ、「困る順」に並べたチェックリストがあるだけで、家族の負担が大きく減ります。
もし「借金があるかも」「相続人が複雑」「不動産が多い」など不安が強い場合は、早めに専門家へ相談して“最短ルート”を作るのがおすすめです。
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