【PayPay銀行】相続の口座解約手続き|必要書類・手続き日数・相続人間の合意ポイント

この記事の結論

PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)は店舗を持たないネット専業銀行であるため、相続手続きは原則として書類郵送によるオンライン対応です。窓口来店はできません。手続きはPayPay銀行の公式サイトから相続手続きの申し出フォームを送信することで始まり、その後書類の郵送でやり取りが続きます。相続人間の合意ポイントは「払戻し先の口座番号を一本に絞る」ことで、これを決めておくだけで手続き全体がスムーズに動き出します。

PayPay銀行の相続手続きが「他行と違う」3つのポイント

PayPay銀行は完全なネット専業銀行(店舗なし)であるため、地方銀行や大手銀行とは相続手続きのやり方が根本的に異なります。

💻 PayPay銀行(ネット専業)
・窓口来店はできない
・手続き開始は公式サイトのフォームから
・書類提出は郵送のみ
・問い合わせは電話・チャット
・通帳がない(残高はアプリ・ウェブで管理)
🏦 一般の銀行(店舗あり)
・窓口に来店して対面で相談できる
・書類の不備をその場で確認できる
・担当者に口頭で質問しやすい
・手続き状況を直接確認できる
📋 ネット専業銀行ならではの「3つの違い」
違い①
口座の存在確認が
難しい
通帳がないため被相続人がPayPay銀行に口座を持っていたかどうかを遺族が把握していないケースが多い。スマートフォンのアプリ・メール受信履歴・確定申告書等から口座の存在を確認する必要がある
違い②
書類の不備が
後から判明する
窓口ではその場で不備を確認できるが、郵送では書類到着後数日して「不備の連絡」が来て差し戻しになる。書類の事前確認・精度が特に重要で、一度差し戻されると往復郵送で1〜2週間ロスする
違い③
PayPay連携
サービスへの影響
PayPay銀行はPayPay(スマホ決済)・PayPayカード・Yahoo!ショッピング等と連携している。口座凍結によってこれらのサービスへの影響が出る可能性があるため、関連サービスの確認も必要
💡 この記事でわかること:
PayPay銀行の相続手続き開始方法、必要書類と郵送準備のポイント、手続き日数の目安、払戻し口座の合意方法、遺言書パターン別の違い、残高確認方法、口座凍結後の引落し対応まで解説しています。手続き詳細は変更になる場合があるため、必ずPayPay銀行公式サイトで最新情報を確認してください。

手続き開始の方法:フォーム送信から始まる流れ

PayPay銀行の相続手続きは公式ウェブサイト上の専用フォームから申し出ることで始まります。電話だけでは手続きが開始されないため、まずウェブフォームへのアクセスが必須です。

📋 PayPay銀行 相続手続きの開始フロー
STEP1
公式サイトで
フォーム送信
PayPay銀行公式サイト(paypay-bank.co.jp)の「相続手続き」ページから申し出フォームを送信する。必要情報:被相続人の氏名・生年月日・口座番号(わかる範囲で)・申し出者の連絡先
STEP2
PayPay銀行から
案内が届く
フォーム送信後、PayPay銀行から必要書類一覧・送付先・手続きの案内がメールまたは郵送で届く。この案内に従って書類を準備する
STEP3
書類の準備・
郵送
案内に記載された必要書類を揃え、PayPay銀行指定の宛先に郵送する(書留・追跡できる方法での送付を推奨)
STEP4
審査・払戻し
書類受理後にPayPay銀行内部で審査。問題がなければ指定口座に残高が振り込まれる。書類に不備がある場合は郵送で連絡が来て再提出が必要
フォーム送信前に「口座番号」を探しておく:
口座番号がわからない場合もフォームで申し出ることはできますが、口座番号があると手続きがスムーズです。被相続人のスマートフォン(PayPayアプリ・PayPay銀行アプリ)・PayPayカードの明細・PayPay銀行からのメール等から口座番号を探してみてください。

必要書類:郵送提出のための準備

PayPay銀行の相続手続きに必要な書類は他の銀行と基本的に共通ですが、郵送での提出になるため書類の精度・コピーの準備が特に重要です。

基本書類(全ケース共通)

  • 被相続人の出生から死亡までの全戸籍謄本:本籍地の移転がある場合は全市区町村から収集。郵送請求を並行して出すことで時間を短縮する
  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 相続人全員の現在の戸籍謄本
  • 相続人全員の印鑑証明書:有効期限(3か月以内が一般的)に注意。郵送での往復時間を考えると取得のタイミングが特に重要
  • PayPay銀行所定の相続手続き書類:フォーム送信後にPayPay銀行から送られてくる書類に署名・押印して返送する
  • 手続きを行う方の本人確認書類のコピー(運転免許証・マイナンバーカード等)

状況別の追加書類

  • 遺産分割協議書あり:全相続人の署名・実印押印・全員の印鑑証明書を添付
  • 公正証書遺言あり:遺言の謄本を添付。遺産分割協議書が不要になる場合がある(PayPay銀行の案内で確認)
  • 自筆証書遺言(自宅保管):家庭裁判所の検認済みのものと検認調書を添付
原本の郵送には「書留」を使い、コピーを必ず手元に残してください。
戸籍謄本等の原本を郵送する際は、郵便事故に備えて全書類のコピーを取ってから送付してください。また「原本還付(提出した原本を返してほしい)」をPayPay銀行に申し出ることが可能かどうかも事前に確認してください。
郵送前のチェックリスト:

全書類のコピーを取ったか
・ 印鑑証明書の有効期限は3か月以内か
全員分の署名が漏れなく揃っているか
・ 住所表記が住民票と一致しているか
払戻し先口座の情報(金融機関名・支店名・口座番号・名義)が正確に記載されているか
・ 封筒に送付先住所・差出人住所の記載はあるか
・ 書留または追跡可能な方法で送付するか

手続き日数の目安:郵送ならではの注意点

窓口対応がない分、書類の郵送往復が手続き全体の時間に直接影響します。一度差し戻されると1〜2週間のロスになることを念頭に置いてください。

フェーズ 目安日数 郵送ならではの注意点
フォーム送信〜
PayPay銀行から
案内が届く
数日〜1週間程度 メール案内の場合は迷惑メールフォルダを確認する
戸籍謄本収集 2〜4週間 複数役場への郵送請求を同時に出す。定額小為替の準備も忘れずに
書類郵送〜
PayPay銀行受領
2〜5営業日 書留・追跡サービスで到着確認をする
PayPay銀行内部
での審査
1〜3週間程度 書類不備があると差し戻し通知が届き、再提出から再カウント
合計目安 スムーズで1〜2か月
差し戻しがあると+1か月以上
書類の精度を上げることが最大の時短策
⚠️ 印鑑証明書の有効期限切れが郵送手続きの最大の落とし穴です。
窓口ならその場で期限切れを指摘してもらえますが、郵送では書類受領後に気づいて差し戻しになります。印鑑証明書は全書類が揃い、郵送する直前(1〜2週間前)に取得するよう逆算してスケジュールを組んでください。

相続人間の合意ポイント:「払戻し口座の一本化」が鍵

PayPay銀行の相続手続きで相続人間が事前に合意すべき最重要事項は「残高を誰のどの口座に振り込んでもらうか」の一本化です。

💡 「払戻し口座の一本化」が特に重要な理由
PayPay銀行は
「分割振込」が
できない場合がある
複数の相続人に直接分割して振り込む対応をしていない場合があります。一般的には代表相続人の口座に一括振込され、その後相続人間で分配します。分割振込の可否はPayPay銀行の案内で確認してください
PayPay銀行口座への
振込可否
払戻し先をPayPay銀行の相続人口座にするか、他の銀行口座にするかを確認する。PayPay銀行から他行への振込手数料の発生有無も確認しておく
事前合意が
ないと手続きが
止まる
書類を郵送した後で「払戻し先を変えたい」という相続人が出ると、書類を作り直して再提出することになり大幅な遅延が生じます

相続人全員で事前に決めておくべきこと

  • 誰の口座に振り込んでもらうか(代表相続人):氏名・銀行名・支店名・口座番号・口座名義(カタカナ)を正確に確認する
  • 受け取った後の分配方法:代表相続人が他の相続人に配分する時期・金額・方法を全員で合意しておく
  • 遺産分割協議書の内容:PayPay銀行の残高に加えて他の財産も含めた全体の分け方を決めてから書類を作成する
「PayPay銀行の分だけ先に手続きしたい」は可能ですが全体の合意が先:
PayPay銀行の口座だけを先に解約することは技術的には可能ですが、遺産分割全体の合意なしに一部だけ先に動かすと後から揉める原因になります。全財産の分け方を決めてから銀行手続きに進むことをおすすめします。

遺言書のパターン別:どう手続きが変わるか

遺言書の有無・種類によってPayPay銀行への提出書類と手続きの流れが変わります。

パターン 変わる点 郵送手続きでの注意
公正証書遺言あり 遺産分割協議書が不要になる可能性。遺言の謄本を添付。遺言執行者がいれば執行者名義で手続きできる場合がある 謄本は公証役場でいつでも取得できる。紛失の心配がなく最もスムーズなパターン
法務局保管の
自筆証書遺言
家庭裁判所の検認が不要。法務局で「遺言書情報証明書」を取得して添付する 遺言書情報証明書の取得に法務局への申請が必要。数週間かかる場合がある
自筆証書遺言
(自宅保管)
家庭裁判所での検認が必須(1〜2か月かかる)。検認済み遺言書・検認調書を添付する 検認前に封を開けると過料の対象。検認申立てを早急に行う
遺言書なし 相続人全員で遺産分割協議書を作成して添付する。全員の署名・実印押印・印鑑証明書が必要 郵送での書類収集が最も手間がかかるパターン。代表者が「送付セット」を作って全員に送付する

PayPay銀行に「残高がいくらあるか」を確認する方法

ネット専業銀行は通帳がないため、被相続人の口座残高を遺族が把握しにくいという問題があります。

📋 PayPay銀行の残高・口座存在確認の方法
被相続人の
スマホアプリ
被相続人のスマートフォンにPayPay銀行アプリ・PayPayアプリが入っていれば残高・口座番号を確認できる場合がある。ただし他人が本人のスマートフォンを操作することはプライバシー・規約上の問題があるため、扱いには注意が必要
PayPay銀行から
の送金・入金
メール
被相続人のメールアカウントにPayPay銀行からの取引通知・残高お知らせメールが届いていれば口座の存在・口座番号を確認できる
確定申告書・
源泉徴収票
PayPay銀行の利息収入が確定申告書に記載されている場合がある
相続手続きの
申し出時に
照会依頼
相続人であることを証明した上でPayPay銀行に照会を依頼すれば、口座の有無・残高を確認してもらえます(相続手続きのフォームで申し出た後に対応)
💡 「PayPay残高」と「PayPay銀行の口座残高」は別物です:
PayPay(スマホ決済)のPayPay残高はPayPay銀行の口座残高とは別に管理されています。PayPay残高の相続手続きはPayPay(ヤフー株式会社)への別途の問い合わせが必要です。PayPay銀行の手続きとは別に確認してください。

口座凍結後に止まる自動払い・引落しへの対応

PayPay銀行の口座凍結後はPayPay銀行口座を登録していた各種サービスへの影響が広範囲に及びます。一般の銀行より連携サービスが多い点が特徴です。

影響するサービス 対応方法 緊急度
PayPay(スマホ決済)
の自動チャージ
PayPayアカウントの自動チャージ設定が機能しなくなる。PayPayの残高状況を確認して対応
PayPayカードの
引落し
PayPayカードの引落し口座がPayPay銀行の場合、カード利用代金の引落しが止まる。カード会社に連絡して引落し口座を変更する 最優先
Yahoo!ショッピング等
のポイント・決済
Yahoo!JAPANのアカウントと連携している各サービスに影響が出る場合がある。各サービスに個別確認が必要
公共料金等の
引落し
電気・ガス・水道・携帯電話等の口座振替をPayPay銀行に設定していた場合は、各事業者に連絡して振替口座を変更する 最優先
⚠️ PayPayカードの延滞は信用情報に影響します。最優先で連絡してください。
PayPay銀行の口座凍結によりPayPayカードの引落しができなくなった場合、延滞として処理されると相続人の信用情報に影響する可能性があります。口座凍結が判明したらすぐにPayPayカードの引落し口座変更手続きを行ってください。

よくある疑問(Q&A)

Q. 被相続人がPayPay銀行に口座を持っているかどうかわかりません。どうやって確認しますか?
まずPayPay銀行の公式サイトから相続手続きの申し出フォームを送信して照会を依頼することができます。その際、被相続人の氏名・生年月日・住所等の情報を入力すると、相続人であることが確認できれば口座の有無を教えてもらえます。また被相続人のスマートフォンにPayPay銀行アプリがインストールされているか・PayPay銀行から届いたメールがないかを確認することでも口座の存在を把握できる場合があります。
Q. 相続人が全員スマートフォンを持っていない高齢者です。ネット銀行の手続きは難しいですか?
フォームの送信自体はパソコンからでも可能で、その後の手続きは郵送で完結するため必ずしもスマートフォンが必要なわけではありません。ただしPayPay銀行のウェブサイトへのアクセス・フォームの送信は必要になります。パソコンの操作が難しい場合は行政書士等の専門家に手続きの一部を代行してもらうことをおすすめします。専門家への委任状でどこまで代理対応できるかはPayPay銀行に事前確認が必要です。
Q. 相続人の一人が「PayPay銀行には口座を作りたくない」と言っています。払戻しを別の銀行に振り込んでもらえますか?
PayPay銀行から他の銀行への振込による払戻しが可能です。払戻し先は相続人名義の口座であれば他行の口座を指定できます(PayPay銀行の案内で確認)。相続人全員がPayPay銀行に口座を持つ必要はありません。代表相続人名義の口座(PayPay銀行でなくても可)への一括振込後に相続人間で分配するのが一般的な流れです。
Q. PayPay残高も相続財産になりますか?PayPay銀行と同じ手続きで処理できますか?
PayPay残高は相続財産になりますが、PayPay銀行の口座残高とは別の手続きが必要です。PayPay残高はPayPay(ヤフー株式会社)が管理しており、PayPay銀行とは別会社のサービスです。PayPay残高の相続手続きはPayPayのサポート窓口に問い合わせて手続き方法を確認してください。両方を確認・申し出ることで取りこぼしを防ぎましょう。

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